代表社員
三木 清雅
Miki Kiyomasa
略歴
1985年 兵庫県生まれ、千葉県育ち
2009年 帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学部卒業
同 年 NPO法人ふくしまワイルドライフ市民&科学者フォーラム 有期契約社員
2010年 合同会社東北野生動物保護管理センター入社
2018年 株式会社野生動物保護管理事務所入社
2025年 合同会社日本サル対策加速化事業所設立 代表社員
所属団体 一般社団法人日本霊長類学会(PSJ)
一般社団法人日本哺乳類学会(MSJ)
(ニホンザル保護管理検討作業部会員)
登録 〇環境省 鳥獣プロデータバンク
(鳥獣保護管理調査・捕獲コーディネーター)
〇農林水産省 農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー
ニホンザルとの出会いと魅力
私は大学生の頃、宮城県牡鹿半島沖に位置する金華山島で初めて野生のニホンザルを観察しました。(HPのサル写真の多くが金華山で撮影したものです。)
金華山には人の住居がなく、ニホンザルが自然の中で自由に生きる姿を間近で見たことで、その魅力に強く惹かれました。
また、大学時代には青森県下北半島や、石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる白山などの豪雪地でもニホンザルの観察を行いました。
特に、降りしきる白雪の中で生き抜くニホンザルの生命力の強さには圧倒され、その光景は今でも忘れられません。
ニホンザルは力強くて愛らしく、個体間で交わされるコミュニケーションは非常に奥深く、個々に異なる個性を持っています。
私は大学生の頃に、ニホンザルが実に素晴らしい生き物であることを知りました。
人との軋轢とその課題
しかし、全国に生息するニホンザルの多くは、集落や市街地に行動圏を広げ、農作物を荒らしたり、人の生活圏へ進出して被害をもたらしています。
被害が深刻な地域では、住民の間にサルへの憎悪が広がり、現在の日本におけるサルと人との軋轢は極めて大きなものとなっています。
この問題の解消には長い時間がかかると考えられますが、現在の全国的な対策状況では、100年経っても全国の軋轢の解消は難しいでしょう。
本来の自然の中で生きるニホンザルの姿を取り戻すためには、「棲み分け」を目指した具体的・効果的な対策を推進する必要があると考えています。
その実現に向けて、これまで蓄積した技術と知識を活かし、結果に繋がるサル対策を全国で加速させていきたいと考えています。
未来への展望
ニホンザルは人の食物をほぼすべて好んで採食するため、生活圏が重なると作物被害や生活環境被害が避けられません。
私は、人の生活圏とサルの生活圏を可能な限り分けることで、ニホンザルが自然の中で悠々自適に暮らせる日本を目指したいと考えています。
この理想を実現するためには、現状を見据え、今は「計画的な捕獲」を強化すべき時期だと判断しています。
今後、数十年は捕獲を中心とした対策が不可欠な時代になると考えられますが、
将来を見据えて一つひとつの対策を丁寧に進めていくことが重要です。
地域ごとの問題は多様で、一筋縄ではいきませんが、未来の日本に自然の中で生きる本来のニホンザルの姿を残すため、
必要な対策をできるだけ多くの地域で実施できるよう邁進していきます。
最後に、 サル対策所はまだまだ小さな会社です。全国のサル対策を加速化させるには、多くの方々の協力が欠かせません。
多くの方々と繋がり、共に協力し合いながら人とニホンザルの生息環境がより良くなる日本を目指していきたいと考えております。